2008.01.14 Monday
若竹七海『バベル島』
バベル島 (光文社文庫) 若竹 七海 光文社 2008-01-10 by G-Tools |
なにげない日常に怪異は口を開けている……。著者自選の傑作集!
待望の若竹七海さんの新刊は、
さまざまな「怖さ」が詰まった単行本未収録作品を11編収録した作品集だった!
若竹七海作品には、読んでいて背筋がぞくりとするような
人間の悪意や恐ろしさが含まれ、描かれている。
いつもの日常に潜む非日常の裂け目。うっかりはまって闇に落ちていく主人公ら。
この本は今まで単行本未収録だった怪談話や人間の凄まじい狂気など、
さまざまな「怖さ」をこれでもかと味わえる作品集だ。
読んでいるうちに、七海は七海でも、加門七海かと間違えるほどに、怖い。
そして語りが上手い。
『遺品』で実証済みではあるものの怖さを描かせても若竹七海は上手いなあと
感嘆してしまった。
でも本当に怖くて怖いので、夜中には読まない方が賢明かも(汗)。
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