2005.07.29 Friday
上橋菜穂子『蒼路の旅人』
蒼路の旅人
新ヨゴ皇国皇太子のチャグムは罠と知りながら、祖父トーサと共に新ヨゴの港を出港する。この船出がチャグムの人生を大きく変えていく。愛する人との別れ、そして、あらたなる出会い…。守り人・旅人シリーズ。
前作『虚空の旅人』に“新たな物語のプロローグ”を感じたけれど、、、
今作品では、新ヨゴ皇国を飲み込もうとする大いなる脅威の存在が明確になり、
物語が、世界が、きな臭い方向へと音を立てて動き出したのが分る。
相変わらず、ぢつの父親から脅威とされ疎まれ、命を狙われ続けるチャグム。
皇太子という立場と、異境の地ナユグへ思いを寄せる個としての自分との狭間で
苦悩しもがくチャグムが、故国の滅亡の危機に直面した時、どうするのか。
どうやって戦うのか、、、、、、と思ったところで、以下次号(涙)。
えー!こんなところで終わっちゃうの?すっごく続きが気になるー!ぶすぶす。
上橋さん、早く続きを読ませてください!!
バルサとの出逢いによって、皇太子らしからぬ柔軟で自由な気質の少年へと
成長したチャグム(それが帝から疎まれる原因にもなってるんだけど^^;)。
このチャグムの変化が、結果として吉となるよう祈らずにいられない。
自分の歩むべき道を選び、一人で歩みだしたチャグムにエールを!!
と云いつつ、女用心棒のバルサとチャグムの人生が再び交錯し、
二人が共にある姿を見たいと切実に願う私がいるんですけどね(苦笑)。
「旅人」シリーズはチャグムの視点から世界を見据えた物語になるそうだけど、
バルサは、このシリーズでどんな姿で再登場するのかしら?とても楽しみ。
(って、ちゃんと再登場しますよね!)
今回新しく登場したのが、ヨゴ皇国出身の謎の男ヒュウゴと、
その手下となるサンガル海賊船の<海の恵みの子>若き女頭セナ。
ヒュウゴの真意とは?
そして今後この二人が、チャグムと新ヨゴ皇国の命運にどう絡んで来るのか、
もう!目が離せません!
『神の守り人』が未読なので、これを読んでお勉強しておこうっと♪