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鹿島田真希『二匹』

二匹
二匹
「堕落犬ジョンよ、生まれ変わりを信じるか?」 ハイスクールを修業の場とするおちこぼれに栄光はあるのか。ジャンクな日本語、クールな思考…現役女子大生が贈る学園ハードボイルド。第35回文芸賞受賞作。

「笙野頼子、松浦理英子絶賛!」と評判を聞き、気にはなっていたものの
難解そうで、今の今まで手が出なかった鹿島田真希のデヴュー作である『二匹』。
現実と非現実の入り混じり具合に最初戸惑ったものの、
明と純一の2人だけで完結している、歪んで壊れつつもどこか突き抜けて明るい
奇妙なくされ縁(もしかすると友情?)を描いた青春小説である。

学校とは弱肉強食の世界で。
そこでは“クラスの中心にいて人気者の印が押されてるけど狂犬病の純一”と、
“端に追いやられハブられる明”という役割が与えられ、それを演じている2人。
純一の狂犬病に感染して明も狂犬病になった時、何かが変わるのだろうか…。
見事にお馬鹿な2匹と化したラストシーンが、かなり爽快だったりする(笑)。

ある時は大学芋屋、そしてまたある時は養護教諭、その実態は…
狂犬を保健所送りにする者であるシズコって、一体何者〜?とか、
キリスト教を仄めかすモノがそこかしこに散りばめられていたりとか。
とことんまで突き詰めて考えると、とてつもなく深い物語のような気がする。
そこまで考えなくっても、十分に面白いですけどね。
漫画化したら、とても面白いんじゃないかしら? 
author: 七生子
作家か行(鹿島田 真希) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)
 
 

鹿島田真希『白バラ四姉妹殺人事件』

白バラ四姉妹殺人事件
白バラ四姉妹殺人事件
殺したのは誰で、殺されたのは誰か−。一つの事件を契機にヴェールをはずして行く平凡な家庭の狂気を優美で迫力ある文体で描いた第17回三島由紀夫賞候補作。

母親と姉弟、そして姉の婚約者。彼らの近所で起こった「四姉妹殺人事件」の悲劇があって。
姉弟が殺人事件に夢中になって、事件の詳細について推論していくうちに
平凡だったはずの家庭の歪みが、次第に明らかになっていく。

登場人物らに名前がなく、対する人間から見た関係から「女」「娘」なぞ名称が変化する点が
なにやら意味深で興味をソソられるところである。なんだか劇っぽい感じ。
「何が真実なのか?」分からないまま最後まで翻弄され読まされてしまう。
そして最後で、意外な事実が浮かび上がってくる驚き。
でも、何より面白かったのは、女性心理を鋭くえぐった殺人事件の推論だったり、
何かの拍子に噴出する、母親から娘への、娘から母親への不満だったりする。ぷぷぷ。
どれもかしこも「分かる!分かる!分かる!」女性の共感を誘うのでは?

この作品世界では「男性性」は異物でしかなく、ひたすら排除される対象なのだ。
女性が読んだらつくづく「女性に生まれてきて良かったな♪」と思えるかも。
ま、しばらくの間、アレを思い出して、紅茶が飲めそうにないけど(苦笑)。
author: 七生子
作家か行(鹿島田 真希) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)
 
 

鹿島田真希『1人の哀しみは世界の終わりに匹敵する』

一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する
一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する
鹿島田 真希

“笙野頼子&松浦理英子絶賛”で文藝賞デヴューしたと聞いていたから、
どんだけぶっ飛んだちょー難解なJ文学なんだろうかと期待しつつ読んだけど…
あ、それほどでもないのね、が正直なところ。
青春小説に聖書を融合させ受難を描く試みが、
不思議な面白みを醸し出している作品だ。
(「天・地・チョコレート」では、エデンのリンゴ(知恵の実)が
バレンタイン・チョコなの(笑)。
半ズボン少年アレクセイは無理やり食べさせられたバレンタイン・チョコで、
半ズボンが危険で恥ずかしいモノである事に気づいちゃうのだ。うーん。絶妙♪)

ちょっぴり毒があって、ちょっぴり猥雑で、ちょっぴり笑えて、ちょっぴり切なくて。
もっとたくさん聖書のエピソードを知っていれば、
もっともっと散りばめられている小ネタに反応できたかもしれない。それが残念。


感想を検索したら「ありゃりゃ?」なご意見ばかりだったけど、
意外とこの作品、面白かったですよん。
鹿島田真希、今後もチェックチェック!!
しっかし、題名の付け方が巧い作家さんだなぁ。
author: 七生子
作家か行(鹿島田 真希) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)
 
 

どこまで行ったらお茶の時間

本を買うのも読むのも借りるのも大好き!
とにかく本が好きな私七生子が、読了本の感想など綴ってます。
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