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山之口洋『完全演技者』

完全演技者
4048736345山之口 洋
角川書店 2005-08-31
売り上げランキング : 194,717
おすすめ平均 star
star芸術を究めたその先に
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トータル・パフォーマー。それは、別の自分として生きるという選択。
ネモ、ソーホーに生きる伝説のトータル・パフォーマー。修はふとしたきっかけでネモのバンドに入り込んだ。私生活をひた隠し、ストリートにはけして素顔で出ない彼ら。次第に修は倒錯的世界にのめり込んでゆく。


80年代を舞台にした、ロック青春小説。
自分にぴったりくる音楽を探し求めていた主人公は、
偶然聞いたテクノとオペラが融合したクラウス・ネモ率いる「ネモ・バンド」に
魅了され渡米することに。
素顔も私生活も全て隠し、生身の人間としての全てを投げ捨てて芸術に捧げ、
パフォーマンスするのが「完全演技者(トータル・パフォーマー)」であり、
ネモ率いる「ネモ・バンド」である。
ふとしたことから主人公は「ネモ・バンド」に参加することになるんだけど、、、
ど。ど。ど。ど。ど。
よく考えなくたって、このクラウス・ネモってクラウス・ノミじゃん!彼がモデルなのね!
もっとも私は、直接彼の音楽を聞いたことはなく、
あの(←強調)すんごく個性的で強烈なアルバムジャケットと、
×××で××だアーティストだということしか知らないんだけど。
でも、こう異形の歌姫、トリックスターとして魅惑的に描かれていると、
たまらなく実際に彼の音楽が聞きたくなってくる〜!
(ついでに高野史緒『カント・アンジェリコ』も。無性に読みたくなる!)
また、自分が聞いて知っていて思い入れのある曲が、作中に流れているという点でも
この作品、かな〜り好感度高し!もしかしたらこの作品が初めてかもしれない(*^^*)。
ええ。
トーマス・ドルビーもデビッド・ボウイも大好きでしたわ(*^^*)。

猥褻でグロテスク、でもなぜか目が離せない「ネモ・バンド」の存在感が大きすぎて、
主人公もその恋人も、単なる狂言回しにしかすぎず存在感希薄なのが、ちょっぴり残念。
あくまでも主役は「ネモ・バンド」であり、クラウス・ネモなんでしょうね。
最後の最後まで引っ張って引っ張った、
「なぜネモは、生身の人間としての生を捨て、異形と化してまで完全演技者となったのか」
その理由も、たったこれだけでお終いなの?ずいぶんおざなりなのね、と思うものの、
ネモの強烈な個性の前にはどーでもいいですよね、そんなこと。
理由を知ってタイトルを思い「ほぉおおおおお」と思いましたですよ。
(「芸術のために、人はどれだけのモノを犠牲にできるのか」でこの作品、
扱っている音楽に違いはあるものの、『オルガニスト』と似通っているかも。
何百倍もこの『完全演技者』の方が、猥雑で暴力的で非道徳的な極みみたいですが)

ちなみに、私が『完全演技者』読了後に、ついぽちっとな。
購入ボタンを押してしまったのは、このアルバム(*^^*)。
オペラ・ロック(紙ジャケット仕様)
B00092QSI2クラウス・ノミ
BMGファンハウス 2005-05-25
売り上げランキング : 3,156
おすすめ平均 star
star驚くよ☆
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モデルの存在を知らなくとも楽しめるけど、知ってて読んだ方が、何千倍も楽しい!
それにしてもなんで山之口洋さんは、彼をモデルにした作品を書こうと思ったのかしら?
執筆理由が知りたーい!激しく!
author: 七生子
ジャンル別(SF&ホラー&FT) | permalink | comments(4) | trackbacks(3)
 
 

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Comments:
七生子さんのところで記事を拝見してから、
もの凄く読みたくなって、やっと先日読み終えました!
クラウス・ネモとそのバンドメンバーに、すっかり魅了されてしまった感じです。
私も主人公の存在は、希薄だったように思います。
だからあまり触れぬまま、記事を書いてしまいました。

それから、ずいぶん聴いていないデビッド・ボウイの曲、ふいに聴きたくなってきちゃいました。
特にレディー・スター・ダストとか。探さなくては!
comment by: ましろ | 2005/12/25 4:48 PM
?ましろさん

亀レスでごめんなさい。
わ。気になって読んでいただいたんですかー!
私は面白く読んだのですけど、ましろさんにはどうだったのかしら?
とにかく、ネモの存在感が強烈な作品でしたよね!
魅了されるがままに、CDにDVDまで買っちゃいましたわ(笑)。

80年代のボウイしか知らないんですが、いいですよねー。
私も時々無性に聴きたくなります。
comment by: 七生子 | 2005/12/30 10:17 AM
七生子さん、こんにちは。
つい最近、読了したのでトラバさせていただきました。
そっか!この人、モデルの人物が実在したのですね。
私は洋楽にうといので、全く分かりませんでした。。。^^;;
このCD聞いてみたくなりました。できれば映像が見たい。
山之口さん、執筆理由というほどでもないですが
アマゾンのレビューに自ら書かれていましたね。

comment by: 瑛里 | 2006/08/18 1:31 AM
>瑛里さん

こんにちは。ご無沙汰してますー。
えへへ。コメントいただいて嬉しいでっす。

そうなんですよ。モデルとなる人物が存在するのです。
「彼を小説の主人公にするなんて!目のつけどころがナイス!」と
異様に反応して興奮しちゃいまして、昨年度のマイベスト1作品でございます。

CDもDVDも買っちゃったもんね!(爆)
当時私は高校生になるかならなかったか、だったと思うんですが、
いわゆる「知る人ぞ知る」な存在だったと思います。マイナーもマイナー(笑)。
死亡記事を読んだ記憶はあるけど、生で動く姿は見たことはありません。

こちらからもTBさせていただきますね。
comment by: 七生子 | 2006/08/21 11:24 AM
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trackback by: CharingCrossRoad04番地 | 2006/08/18 1:25 AM
 
 

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本を買うのも読むのも借りるのも大好き!
とにかく本が好きな私七生子が、読了本の感想など綴ってます。
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