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恩田陸『エンド・ゲーム―常野物語』

エンド・ゲーム―常野物語
エンド・ゲーム―常野物語恩田 陸
集英社 2005-12
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裏返されたら、どうなる?正体不明の存在「あれ」と戦い続けてきた一家。最後のプレイヤーとなった娘が誘い込まれたのは、罠と嘘の迷宮だった。「常野物語」最新長編。

『光の帝国』の中で異色の存在だった「オセロ・ゲーム」の続編。
正体不明の「あれ」を察知し、「裏返す」ことで撃退する能力を持っているがために、
ごく普通の日常生活を送りながらも、「あれ」に襲撃され「裏返される」恐怖に
絶えずさらされ、緊張し疲労する日々を送らざるえない拝島暎子とその娘時子の物語。
タイトルにもなっている「エンドゲーム」とは、終盤戦という意味なのだとか。
(チェスの場合、ゲームが進行して盤上の駒が数個になった状態のことを言うそう)
なるほど。今頃気がついたけど、タイトルそのままの物語だったのですね。
つい先日読み終えた『光の帝国』のあとがきにあったように、
『エンド・ゲーム』とは“拝島暎子が夫を取り戻す話”だと、
てっきり正体不明の「あれ」と戦って、行方不明になっている夫を取り戻す話だとばかり
思っていたんですけどね、、、。
[外へと向わずに、内へ内へと向う物語だったとは、、、。]

サスペンスタッチの前半はまだ良かった。
先の展開が気になって、ハラハラドキドキ手に汗握りながら夢中になって読んでいたのに、
中盤を過ぎた4章から5章の半ばにかけて、しばし呆然。
読者の期待を上手にかわして、思わぬところに着地してみせてくれるのが、
そういえば恩田作品の特長でもあったのだと、痛感しました。
ゴメンなさい。私には、とても読むのが辛かった。
常野一族を描いた『光の帝国』の中で、異質に思えたゆえに気になった「オセロ・ゲーム」が、
こんなことになろうとは[「オセロ・ゲーム」自体、否定されちゃうんだもん/涙]。
「よ、読まなければ良かった、、、orz」ちょびっと後悔しちゃった。
「あれ」とは何かを考察しつつ、一族からも異質である拝島一家たちの背景にあるものを
掘り下げて書いていくうちに、あれれれれれれれれれれ……って感じ(滝汗)。

まあ、最後まで読んで「オセロ・ゲーム」を読んだ時に感じた疑問について
回答が用意されているものもあったから、判ってすっきりした部分もありますけどね。
その代わりに、また別の新しい疑問が生まれてしまったけれど(汗)。
[不明点を今作品でも丸投げして「以下、続く」で強引に終わらせちゃった感じが
なきにしもあらず。それも手の内なのかしら?
]

うーんうーんうーん。
まだまだ続きそうですね、この時子ちゃん達の物語は、、、。
アイデンティティの問題とか、「何か現実で真実なのか?」混沌として揺らぐさまなど、
拝島暎子と時子の恐怖心が乗り移ったかのように恐ろしく感じられたけど、
でも、この作品は私にはちょっと(汗)。
何度も何度も読み返せば、感想も変わってくるのかしら?忘れた頃に再読してみようかな。
author: 七生子
作家あ行(恩田 陸) | permalink | comments(6) | trackbacks(9)
 
 

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Comments:
はじめまして。TBさせていただきました。
この作品に対して感じた違和感、何となく解る気がします。
私の記事も、ほめてるんだかけなしてるんだか、受け入れたんだかそうじゃないのか、わからんような文章になってしまいました。
良ければお暇なときにでも覗きに来てみてください。
comment by: こばけん | 2006/03/18 9:28 AM
>こばけんさん

はじめまして。TB&コメントありがとうございます。

続編が読めて嬉しい反面、思わぬ方向に話が転がって行ってしまい、
「あれれれれ?」
戸惑う気持ちのが大きかったです。期待が大きかったから余計に。
読み終えた直後は「ダメダメ(怒)」だったんですが、
ネットで賛否両論の感想を読んでいるうちに、
自分の読み方が甘かったのかなあ?という方向に傾いてきました(汗)。
はっきり語られてないから、いくらでも深読みができますよね?この作品。
きっとそのヘンがこばけんさんにとっても
“ほめてるんだかけなしてるんだか、受け入れたんだかそうじゃないのか、わからんような文章になってしまいました。”
になってしまった理由なんじゃないでしょうか。

文庫落ちしたら、再読してみたいです。
その時に初読の時とどう感想が変わっているのか、それが楽しみです。
comment by: 七生子 | 2006/03/19 11:02 AM
こんばんは。

やっぱりちょっと期待はずれだった気はします。
中盤まではよかったんですけど、悪い意味で裏切られたというか・・・
でもほんとうにまだまだ続きそうですよね。
ということで次回作にはまた期待してしまおうと思っています。
comment by: shiba_moto | 2006/03/19 11:41 PM
>shiba_motoさん

ああ、まったく一緒です。握手握手。
「オセロ・ゲーム」が印象的だっただけに、
どんな続編なんだろうかととっても期待していただけに…ふぅ。
いくらでも深読みができる物語なので、
読み返すごとに、感想が変わってきそうな予感はしますけど。

待ってれば、また続編が読めるんでしょうかね?
いくら時間がかかっても構わないからこの続編を書いていただいて、
すっきりさせていただきたいです〜♪
comment by: 七生子 | 2006/03/20 11:12 AM
七生子さん、こんばんは〜♪
う〜〜む、感想読ませてもらってたら、
確かに「エンドゲーム」に怒り(爆)がこみ上げてきたぞー。(笑)
お次へまる投げしちゃいかんですねー。(^_^;)
私は、読んだ後、時子ちゃんが主人公の物語は「もう無い」とみたのですが。。。
常野の中で異質の部分を恩田さん、さっさと取り除きたかった気がしました。
「包む人」「洗濯する人」は、最初胡散臭かったけど、結構最後の余韻になったと思います。
「常野のシリーズ」としてはどうか、と思うけど、「蒲公英草紙」より毒があって、面白かったです。
同じ毒のある「ユージニア」のラストよりは、こっちの方がまとも(?)っぽいし。(笑)
なかなかシリーズを続けるのは、難しいな・・と感じた作品です。
comment by: ワルツ | 2006/03/27 12:01 AM
>ワルツさん

えへへ。こんな理由で怒ってた訳なのです。
いろんな方の感想を拝見するにつれ、
もちょっと寛大な気持ちで読まなきゃダメだったのかと
反省しつつあるんですけどね。
でもやっぱり、雰囲気だけじゃなく物語としても、楽しみたいんですもん!!!

と私、まだ『蒲公英草紙』を読んでないですよね!
読んだらまた見方が変わるでしょうか。

やっぱり「常野のシリーズ」としてはどうか…と思いますよね。
別物でも良かったと思うんですが。
それにしても謎が謎を呼ぶ一族だこと(汗)。

え?私はあの『ユージニア』のラスト、
結構気に入っているんですよー。
最初から最後まで背筋がぞわぞわしっぱなしのとこもいいし、
明言しないものの、なんとなく真相が伝わってくるところも。

恩田さんにとっても大切なシリーズだと思うので、
もっともっと慈しみ大切に書いていただきたいです。。。
comment by: 七生子 | 2006/03/28 1:21 PM
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trackback by: でこぽんの読書日記 | 2006/03/18 8:11 AM
注目の「常野一族」シリーズの最新作『エンド・ゲーム』、早速読了。 まず、目次のつけ方からしてイカシてる。 第一章から第六章まで、見出しが日付と曜日のみに統一されていると時点で、 こりゃぁ、ストーリーを時系列で追っていくのだな、という期待感が膨らんで
trackback by: こばけんdays | 2006/03/18 9:16 AM
 3日に恩田陸さんの『ISBN:4087747913:title』を読了。  大学のゼミ旅行から戻った時子のもとにかかってきた電話。それは、母暎子が慰安旅行先で倒れたという知らせだった。ホスピスでひたすら眠り続ける暎子だが、脳をはじめ身体には全く異常がない。冷蔵庫に貼っ
trackback by: こんな夜だから本を読もう | 2006/03/19 11:41 PM
エンド・ゲーム―常野物語 恩田 陸 「常野物語」の最新作、早くも登場! 「裏返さ」なければ「裏返される」??正体不明の「あれ」と戦い続けてきた拝島親子。だが母が倒れ、残るは一族最強の力を持つ娘だけに。息もつかせぬ展開の果てに、驚愕の真相が明らかに! と
trackback by: 気まぐれな読書 | 2006/03/20 9:49 AM
◆ 『 エンド・ゲーム 』(常野物語)  恩田陸 著  読了しました。 集英社 読まれた方々の不評の嵐(?)に、あまり期待せずに読んだのが良かったのかもしれません。この本、予想外に私は楽しめました。図書館の順番が来て、今日取りに行って、夜2時間弱で一気
trackback by: ◆ ワルツの「うたかた日記」 ◆ | 2006/03/27 12:03 AM
'''エンド・ゲーム―常野物語'''    '''恩田 陸''' (著) まず タイトルの'''エンド・ゲーム'''とは  「終盤戦という意味であり、チェスの場合ゲームが進行して 盤上の駒が
trackback by: ☆とってもsweet☆ | 2006/04/03 3:10 AM
 V*パラダイスかどっかで、NHK の「光の帝国」を放送してて、それを見た。  割と、前田愛は好きだ。妹より好みのタイプに近い。  で、小日向文世あたりの芝居もあり、割と面白かったので、原作を買った。  これがなかなか。  一応、SF なんだと思う。  常野
trackback by: blog mr | 2006/04/15 12:19 AM
エンド・ゲーム―常野物語 ■やぎっちょ書評 や、ら、れ、た。 最後の最後に裏返された。 クライマックス早いなぁ、まだページあるなぁ、でもかなりドキドキした展開とクライマックスだったなぁと感心することしきりだったのが、裏返されました。まさか、こんなふう
trackback by: "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!! | 2006/08/29 11:51 PM
集英社 (2005/12) ASIN: 4087747913 評価:62点 恩田陸の本にしては珍しく厳しい点数をつけてしまった。 だって、途中グダグダでイライラでわけわからん。 そして最近多い尻すぼみの結末。 常野物語の最新長編。 「光の帝国」の続編らしいが、「光の帝国」
trackback by: デコ親父はいつも減量中 | 2006/09/04 12:09 AM
 
 

どこまで行ったらお茶の時間

本を買うのも読むのも借りるのも大好き!
とにかく本が好きな私七生子が、読了本の感想など綴ってます。
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